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数学的な宇宙

数学的な宇宙 究極の実在の姿を求めて

★★★★

難しそうなタイトルの大著ですが、期待にたがわぬ骨太な大作です。著者は情報理論からのアプローチで宇宙の姿を解き明かす気鋭の物理学者です。現在はMITの教授を務めていますが、最新の宇宙理論について極力専門的な用語や記述を排して、分かりやすく解説してくれています。

これまでも私たちが暮らす宇宙は、多世界のうちの1つである可能性が高いという話は数多くの本で読んできましたが、本書ではそうした物理的な多世界のもっと根底には数学的構造が異なる多世界が広がっているという新たな仮説が展開されています。

ただ、その著者の最新の仮説に行きつくまでに、なぜこの宇宙は多数の宇宙の中の1つに過ぎないと多くの物理学者が考えているのか、量子力学や宇宙論の発展のプロセスを丹念に追いながら解説してあるので、素人にも議論の過程が追いやすくなっています。

普段、マーケットという短期的な事象を相手にしていると、本書のような宇宙論を読むと視野が広がってとても良い知的なリフレッシュとなるのですが、本書の最後で滔々と展開されている数学的構造の多世界理論はこれまで目にした宇宙論の中で最も壮大なフレームワークで、思わず息が深くなりました。

この仮説が裏付けられるような検証が生きている間になされるととても興奮するだろうなと楽しみにしています。

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