ホーム > ★★★ > 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)

★★★

最近関心を持っているアートに関する本かと思って手に取ったのですが、内容は欧米のビジネスエリートがアートを鑑賞するなど美意識を鍛える背景についての説明です。著者は元々経営コンサルティング会社で働いていた方ですが、従来の経営コンサルティングの中心だった定量指標に基づいてロジカルな分析を行っていく、サイエンス的な経営は直近では陳腐化していて、起業経営においても美意識に代表されるような感性が重要になってきているというのが本書の一貫したメッセージです。

この主張を強調したいがために、経営コンサルティング会社の組織構造をオウム真理教に例えるなど一部の主張を受け入れられない人もいるでしょうが、基本的なメッセージには私も賛同です。ネットであらゆる情報が瞬時にシェアされて、ロジカルシンキングやフレームワーク分析に代表される経営コンサルティング会社のスキルは世の中に広く知られています。

加えて、データをもとにした分析もAIが発達する中で人間が行うことで高い付加価値を生み出すことはますます困難になっていくでしょう。実際に本書で主張されているトレンドを裏付けるように、マッキンゼーがデザイン会社を買収したり、Airbnbに代表されるようにデザイン専攻の創業者のスタートアップが大成功を収めたりと、ビジネスにおけるアート的な感性がインパクトを持つ事例も出てきています。

もちろん、サイエンス的な要素が一切必要なくなるわけではないですが、日本では未だにあまり意識されないビジネスにおけるアートを美しいと感じることに代表される美意識の重要性を分かりやすく説いています。

ホーム > ★★★ > 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか

ページの上部に戻る